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新聞のスポーツ面を見ると、阪神が上昇気流に乗って3連勝、と書かれているのがあります。この場合の上昇気流は好調なことを意味して、流れが上向きでとってもいいことなの。今年の野球は勝敗が随分と去年までと違いますね。
ホタルは字が読めないのでテレビを見て知っています。
ジャイアンツは今までは強いチームだったんでしょ、でも今年は一番下で、ロッテはずうっと一番下だったのが今年はトップ。何が違うのかしら、よく分かりません。 お父さんに聞いてもわからないな、きっと。 だってお父さんはスポーツをするのは好きなんだけど見るのは苦手のようで、先日もサッカーの大事な試合の時に寝てしまい、家族から非国民扱いをされていました。 下のお兄ちゃんはメジャーリーグには詳しいけれどな、日本の野球はいまいちのようだし。
ホタルはボールを取るのが上手です、家の近くの荒川河川敷で草野球をやっていますが、ホタルが替わりに出てあげたいくらい。

ところで、その上昇気流、野球ではいいことに使われるのに、お天気の世界では反対です。 上昇気流=悪天候、悪天候といっても普通日本の場合は雨が降り、風が吹く事を言いますが、サハラ砂漠では雨が降らないのが悪天候、かもね。
今日は常識的に、雨が降ったりするのを悪天候にしましょう。
上昇気流とは下の空気が上に昇ることです。なぜ下の空気が上に行くと天気が悪くなるのか?それをホタルがやさしくお話をします。
空気の塊を想像してください。上に昇るには何かの力が必要で、いくつか原因があります。 例えば、山の斜面にぶつかって上に昇る、太陽の熱で暖められて上に昇る、西からの風と東からの風が衝突して、地面は硬いので入れないで行き場を失い上に昇る(難しくは収束と言うそうです)、他にもありますが、こういうことで空気の塊が上に昇り始めます。
空気は上に昇ると温度が下がります。乾燥した空気が100m上昇すると1度下がり、湿った空気が100m上昇すると0.5度下がります。 周りの大気は100mごとに0.65度低くなっています。 この数字を頭に入れてください。
もう一つ、空気は温度によって中に含むことが出来る水蒸気の量が変わります。 例えば、30度の空気は1m3(立方メートル)に30g、20度の空気は17gの水蒸気を含むことが出来るのです。水蒸気は目に見えません、湿度が何パーセントというのは30gに対して何gあるかです。
30g以上になったらどうなるか、水になります。 そうなんです、空気が上昇して冷えると水蒸気が水に変わるのです、雲の誕生です。 雲が大きくなると雨が降り出します。 雨が出来る様子は難しいので今回はカット。

少し話を戻します、山の斜面にぶつかり上昇した空気は頂上まで来たらどうなる? 空気の塊の温度がそのときの周りの温度よりも低ければ上には行かないし、周りの温度よりも高ければもっと上に行きます。
例題です。地上で気温30度の乾燥した空気が1000m上昇すると20度になります。 その時の周りの大気温度は23.5度ですから浮力を失ってストップです。
湿った空気の場合は25度にしか下がらないので周りよりも暖かいですよね、浮力をもらい上昇を続けます。 こんな仕組みで空気が上昇して水蒸気が水になり、雲が出来て雨が降るのです。 だからお天気の話の中に出てくる上昇気流はよくないことの始まりです。
もう一つおまけにみんなもよく聞くフェーン現象のこと。
これも上昇気流が関係をしています。 30度の暖かい湿った空気が山にぶつかり、斜面を登り1500mの頂上まで来たときには22.5度に下がります。 途中で雲や雨が出来て水分を全部外に出してしまった乾燥した空気になったとします。 そうして今度は反対側の斜面を下ります。 地上に着いたときには37.5度になるわけです。 30度が37.5度に上昇です、暑いわけだ。
今日は上昇気流の話をしました、上に行くことばかりを考えないで、 足元をしっかりと固めていきましょうね。

次は何かな?お父さんと相談します。
でもね、マーク君がいなくなってしまい、ホタルは寂しくて元気がありません。
お父さんとお母さんも仕事が忙しくて、いつも1人でお留守番。
誰かホタルにお手紙をください。
ホタル    





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